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MU-076江戸高名会亭尽 今戸橋の図玉庄「狂句合 夜光の玉庄燈臺の百目掛」_e

歌川広重 『江戸高名会亭尽 今戸橋之図 玉庄』
版元:藤岡屋彦太郎 天保中期(1830-44)

玉庄は今戸橋際にあった有名な料亭。店だけでなく隅田川に船を浮かべて宴を催す事も出来き風情がある料亭だった。左の扇面に「狂句合 夜光の玉庄灯台の百目掛」とある。「夜光の玉庄」とは、当時蝋燭などはとても高価なので、庶民は明かりをあまり使えず夜は暗かったが、そんな中で百目(100匁:375g)蝋燭を使い煌々と明るい料亭玉庄の贅沢さを歌った句。なお、この図には異版(この方が最初の作品か)があり、その狂句は「雨乞の笠木の見ゆる金波楼」とある。文政期には今戸橋辺の料亭として「金波楼」がよく知られていたが、その後玉庄となり、安政大地震の後は有明楼となり明治期に繁栄したものか。

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